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雑記02「ロッテの御家騒動でドラマのPPL(間接広告)を思う」

プロフィール
牛尾一輝 (SPO KOREA 社員)
SPOの社員として韓国に駐在して4年目。留学時代を合わせると計8年の在韓経験者。ゼロから始めた韓国法人の立ち上げと、昨年生まれた娘の育児が生活の90%を占める。韓流のことはビジネスの守備範囲外だとまったく知らなかったりする。

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最近、ロッテのお家騒動が話題になっていますね。韓国でもロッテは財閥なんで、何かと話題になってます。ところでロッテと言えば、「ペペロ」ご存知でしょうか?

(左:ペペロ、右:ポッキー)

韓国ロッテが販売しているポッキーと瓜二つの商品です。グリコのポッキーを1983年から韓国ロッテがコピーしてペペロとして売っちゃったんですよね(ロッテは認めてないと思うけど誰が見てもコピー!)。しかも今では韓国の国民的なお菓子となっていまして、11月11日は好きな人にペペロを送る"ペペロデー"といい、恋人たちにはバレンタインデー並みのイベントになっています。「そんな企業が宣伝で作った日なんて」と侮ると韓国の恋人には怒られます。この日は子ども一人入るんじゃないかと思える巨大なペペロやハートマークに模られたペペロやらがずらりとお店に並んでます。恋人へ様々なペペロで愛情表現しなければならない日なんですよね。中には5万ウォン札をペペロのように丸めて箱につめて送る猛者もいるようです。

そんな中、去年韓国に本家本元のグリコのポッキーが参入したんですね。でもね、もう、上記のようにペペロが市場を独占しているんですよ。ああ可愛そうなポッキー。でもね、パクッたのが韓国のどこぞの企業ならまだ仕方ないですが、それが同じ日本を拠点にもしているロッテだったら腹立ちますよね。


そんなペペロが!弊社が配給している「応答せよ!1994」というドラマにいっぱい出てきます。


韓国ドラマではこの様に、劇中に商品がチラチラ出てきたりするのですが、これはPPL(product placement advertisement)と言われる間接広告です。ドラマがヒットしたらPPLの商品もヒットしたり、予期しなかった海外から爆買いされたりという効果があって、今や韓国ドラマには欠かせない要素になっています。「応答せよ!1994」は1994年を舞台にしたドラマだからPPLに入れられる商品が少なかったんでしょうね。そこで1983年から売っているペペロに白羽の矢が立ったのでしょう。なので主人公もお菓子好きという設定に変えたそうです。


そうなんです。ドラマの中に出てくる携帯も車もカフェもぜ~んぶPPLです。だから「あそこは○・○○が△△の△△で撮影したマンゴー○ックスよっ!」と海外の観光客がロケ地に駆けつけるのは広告主の思うツボです。でもね、いいーじゃないですか。ペペロデーじゃないけど楽しければ!





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