【SPO社員インタビュー・アニタ】第1回 私の少女時代
第1回目の今回はSPO社員のアニタさんにインタビューをお願いしました。
日本からの影響を強く受けた大学時代から台湾の国民性まで、ここでしか聞けない面白い内容となっております!
―今回はよろしくお願いします。ではまず幼少期からの自己紹介をお願いします。
アニタ:一般の家庭で育ちました。台湾の汐止(しおどめ)という台北市郊外の生まれです。女系家族で建材屋を経営する祖母が家族をコントロールしていました。町でも有名な会社でしたので祖母の名前を知らない人はいないくらい有名でした。
そんな祖母の元で男は黙って仕事をする家庭でしたね。(笑)
―それはそれは、アニタさん自身はどのような子供だったのですか?
アニタ:一番大好きなものはテレビでしたね!他の友達たちは漫画やアニメを見てましたけど、私自身は料理番組とドラマが大好きでした!!
小さい時から料理のレシピを覚えたり、友達と集まってはドラマのマネをして遊んでいました。
―ではその頃からドラマなどの演劇に興味があったんですね。
アニタ:そうですね。ドラマ以外にも大人たちについて行ってよく映画も見に行ったり
中学校の頃なんかは学芸会で主役をやったりと演劇全体が大好きな子供でしたね。
ちなみにその学芸会では鳥役でした。
―鳥ですか。(笑)
アニタ:鳥です。(笑)たしか国語の教科書のお話を先生が脚色した劇だったんですけど
凄く評判が良かったんですよ!他にも合唱会など人の前に立つ事が本当に大好きで
本格的に演劇の勉強がしたくて国立台北芸術大学に入学しました。
―ではそこから大学で本格的にお芝居の勉強を?
アニタ:そうなんですけど、最初に大学に行って感じたことは、自分はお芝居をするのに向いていないと感じましたね。そこで、自ら演じるより人の演技をコントロールする演出の方に興味が湧いていったんです。
―先ほどお話で出てきたアニタさんのおばあ様のようにですか?
アニタ:女系家族の血筋ですかね?(笑)でも本当に劇を監督するのが楽しくて、自分の頭の中に描いているものが形になっていくのが面白いと感じたんです!
その後、3年生の専攻選択の時に、舞台演出を選択しましたね。
―いつから日本に行こうと意識されてたんですか?
アニタ:ちょうどその頃読んだ日本の小説がきっかけですね。文学の授業の先生が紹介してくれた『古都』を読んだんですよ。
―川端康成の?
アニタ:そうです!本当に面白かったんですよ。読み終わった夜に
「私は着物を着て日本を歩く」という夢ができたんです。
ちょうど大学2年生の頃だったんですけど、その頃から授業などでやってきた演劇は
日本原作のものがほとんどでしたね。三島由紀夫、川端康成、吉本ばなな...
特に吉本ばななは特に思い入れが深くて、大学最後の演劇は校内の一番大きなステージで彼女の『ムーンライト・シャドウ』を私の演出でやったんですよ。
―大学生活は日本漬けだったんですね!
アニタ:私だけでしたね。日本の原作で演劇をやっていたのは(笑)
そのこともあって大学3年生の時に初めて念願の日本へ行ったんですよ!
―初めての日本はいかがでした?
アニタ:素晴らしかったです。歌舞伎・能楽・人形浄瑠璃・蜷川幸雄の演劇・劇団飛行船の演劇など、短い旅の期間に様々な日本の芸能文化を体験でき、素晴らしい思い出になりました。
―日本という国に違和感はなかったですか?
アニタ:違和感は全くなかったですね!初めてなのに居心地がすごく良くて、すぐに馴染めたんです。その分、滞在の最終日はすごく悲しかったですね...
「どうして明日台湾に帰らなきゃいけないの!?」という思いに苛まれて、その最後の夜に一人で東京タワーに行ったことがありました。
―最後に東京のシンボルに行ったんですね。
アニタ:またこの国に戻ってくると何かに誓いたかったんですよ。
でもそのおかげじゃないですが、大学卒業直後にまた日本に行く機会があって台湾と日本の文化交流の短期講座でまた一か月日本に滞在できたんですよ。
―東京タワーでの誓いが叶ったわけですね!
アニタ:そうですね!その後も短期講座でお世話になった日本人の先生に留学しないかとお誘いを頂いて、当時台湾の新聞社に内定を頂いていたんですけど、入社を待ってもらい、東京へ2週間・広島へ2週間短期で三度日本へ行きました。
―その後、台湾へ戻ってから現在の経緯は?
アニタ:大学を卒業してからはその新聞社に入社して約一年間勤めましたね。
そのあと大学の先生の奥様が女優をなさっていたのでそのアシスタントをやっていました。
『流星花園Ⅱ~花より男子~』の撮影現場にも行きましたね(笑)
―その辺りからSPOとの繋がりもあったんですね!
アニタ:そうですかね(笑)でもやっぱり日本で働きたかったので2006年ごろから東京で
1年半日本語の勉強をしました。そこからまた台湾に戻って働いたり、日本に戻って
大学院にいったりと、行ったり来たりして現在のSPOに入社しましたね。
第2回へ続く
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