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レポート・インタビュー
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「師任堂(サイムダン)、色の日記」の物語中盤、重要なテーマになってくるのが"高麗紙づくり"。
韓国時代劇は数あれど、ここまで"紙"にフューチャーしたドラマがあったでしょうか。毎日ひたすら流民たちと紙を作るサイムダン...。

あまりに強く印象に残ったので、「師任堂~」宣伝スタッフ数人で、まだまだ寒い2月、高麗紙...ではなく和紙づくりを体験してきました!

めざせ、最高の紙!? 紙づくり体験にいってきました!

今回、紙づくりを体験しにきたのは埼玉県小川町。この小川町は和紙で有名な町で、ここで作られる「細川紙」の製造技術は、国から「重要無形文化財」の指定を受けているそうです。

そして、紙づくりを体験させていただくのは、小川町和紙体験学習センター
現在は、和紙の研修センターとして活用されていますが、元は昭和11年(1936年)に和紙の研究施設として埼玉県が建設した建造物。築81年の現在も、その当時の面影がしっかりと残っています。



室内も雰囲気が素晴らしく、真っ白な壁と焦げ茶色の床は、昭和初期にタイムスリップしたよう。

建物の中には、和紙作品の展示だったり

和紙の歴史を学べる資料もあります。




   
中庭では職員の方たちが、水を張った大きな水槽に手を入れ、談笑しながら、和紙の原料となる楮(こうぞ)の"ちりとり"をしていました。
この日の気温は4℃。思わず「冷たくないですか?」とお伺いすると、職員の方は「この水は地下水だからあったかいんだよ」と笑顔で答えてくれました。

※ちりとり:水の中で、楮の繊維の中に入った細かなごみを取り除いていく作業。

都会の喧騒とは違う、穏やかな時間が流れるこの場所に、一気にテンションが上がっていく私たち。


そして、私たちは教室のような部屋に通され、まずは紙づくり講座を受けました。
和紙が何から出来ているのか?どういった手順を踏んで、紙の形になっていくのか?など基本的な知識をここでしっかりと教わります。

ホワイトボードには「KOUZO」とアルファベット表記も。外国の方も多いのかもしれません。


講座を受けた後、実際に紙づくりの工程をいくつか体験させてもらいます。
ドラマでは、サイムダンと流民たちは楮を切ったり、蒸したり、たたいたり、踏んだり...
かなりの重労働の連続でしたが、



私たちはいきなり一番楽しそうな"紙漉き"から体験させてもらえることに!(サイムダンごめん...)



教えてくれるのは、小川町和紙体験学習センターの平沢先生。和紙作り歴18年のベテランです!
そんな先生が、紙漉きの見本をみせてくれます。
ちゃぷちゃぷちゃぷ...と軽快なリズムで紙を漉いていく先生。なんとも楽しそう!

しかし...実際やってみるとこの"紙漉き"が

すっごくたいへん...!

水槽には、水と楮の繊維、そしてトロロアオイが入っており、それを漉桁ですくい前後左右に揺らしながら、薄く均等な紙を作っていくのですが...

※トロロアオイの根から採れるどろっとした粘液を利用。この粘液を水に混ぜることで楮の繊維が、沈むことなく水中に漂い、紙が漉きやすくなる。

この液体(水+楮繊維+トロロアオイ)が重い...!それを前後左右に中腰で振るので、腰と腕がつらい...!

何より水が冷たい...!

さっきまでのはしゃぎ気分はどこへやら、軽く涙目になっていく私たち...。

冷たいよぅ...重いよぅ...と弱音をはく私たちを見て、

「昔、紙づくりの作業は基本的に冬のお仕事だったんですよ」

と教えてくれる先生。
理由は、気温が高いとトロロアオイの粘度が低下してしまい、上手に紙が漉けなくなってしまうからだそう。

「そういえばサイムダンも、寒そうな中で頑張ってたな...フィウムダンに何千枚作れとか無茶ぶりされたりしてさ...」
と彼女の苦労を思い、私たちも負けじともうひと踏ん張り!

それにしても、あんな細腕で何千枚も漉くのは無茶...!

ようやく漉き終った紙をミルクレープのように重ね、今度はプレス!
紙に含まれた水分を絞っていきます。

意外とジャバーっと水が出てきてちょっと焦る宣伝スタッフ。

現代はこのようにプレス機を使いますが、昔は重石を置いて絞っていたようです。

水分がある程度絞れたら、
今度は紙を乾燥板に張り付けて乾燥させていきます。

ぺったんこになったミルクレープ状の紙を、ハケを使って丁寧に1枚ずつめくり、乾燥板へペタリ。乾燥板の上で、ハケできれいに伸ばしていきます。

紙と水の冷たさで指が赤く...。
サイムダンの生きた朝鮮時代に思いを馳せながら、エアコンのある現代に生まれてよかったと心から安堵。


この工程、簡単そうに見えますが、まだ少し水分が残ったふにゃふにゃの紙を、真っ直ぐきれいに乾燥板に貼るのはかなり難易度高めです!
せっかくの紙にシワが多発でややパニック...!

ついてしまったシワを、ハケで必死に伸ばします!(しかし手遅れ気味...)

ですが、温まった鉄の板に生成色の紙を伸ばしていく作業は、まるでクレープ店の店員さんのようでもあり、だんだん楽しい気持ちに(笑)。

現代は乾燥板を使いますが、ドラマで描かれる朝鮮時代にはもちろんそんなものはありません。干し板に張り付けて、天日干ししていたようです。

その当時は何時間もかかっていた作業ですが、今回私たちが作ったA3サイズ程だとあっという間にパリパリに乾きます。


こうして、
手作りの和紙が完成!



感動で、もったいなくて使えない!と思っていたら、先生が「出来上がった紙に、ぜひ何か描いてみてくださいね。そのための紙ですから」とにっこり。
せっかくならサイムダンになりきって草虫図や墨葡萄でも書いてみようかな、と思いながら帰路に就きました。


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今回は、小川和紙の詳細な方法は、本日発売の「師任堂(サイムダン)、色の日記」ブルーレイ/DVD-BOX2に封入されたブックレットでご紹介しています!ぜひチェックしてくださいね!

「師任堂(サイムダン)、色の日記」ブルーレイ/DVD-BOX2 
5月26日(金)発売|BD:21,000円+税/DVD:18,000円+税


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今回の紙づくりはここで体験させてもらいました!入門コースから本格体験コースまで、いろいろあります。(要事前予約)
紙づくり体験をしてドラマを見ると、高麗紙づくりエピソードでの感情移入度が変わりますのでぜひ!

【協力】埼玉県小川町和紙体験学習センター
埼玉県比企郡小川町大字小川226(TEL:0493-72-7262)
開館時間:午前9時~夕方4時(火曜日休館)
小川町公式サイトはこちら 

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