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今週のキーワード

KNTVでの日本初放送に合わせて、毎週放送された2話分から気になるワードをピックアップ!

解説していきます。

【9話&10話】六矣廛(ユギジョン)

朝鮮時代の商業~六矣廛(ユギジョン)

家計を支えるために、サイムダンは紙を作って売ることを思いつきます。
ですが、紙の商売はすでにミン・チヒョンが専売権を握っていました。

では、朝鮮時代の商業はどのように運営されていたのでしょうか?

第3代王・太宗は鐘路に市廛(シジョン)と呼ばれる商店街を開設しました。

これは政府主導で設置された御用商店で、宮中や官庁で使われる物品調達の役割を担っていました。一方、市廛に属さない私設商店は乱廛(ナンジョン)と呼ばれました。

市廛のうちでも、特に重要な六品目の専売権を持つ商店を六矣廛(ユギジョン)と呼びます。

線廛(絹)
綿布廛(綿)
綿紬廛(紬)
苧布廛(麻)
紙廛(紙)
魚物廛(鮮魚)

の六つがそれです。
六矣廛の商人は重税を課せられていましたが、乱廛を統治する権利を持っていました。


六矣廛のなかでも、漢陽での紙の需要は中国への朝貢などもあって特に大きく、紙廛の取引量は相当なものでした。
他の廛が時代の変遷で六矣廛から消えていったりするなか、紙廛だけは六矣廛のなかで常に高い割合を占めていました。

国が豊かになれば、紙の需要が伸びていきますから、ミン・チヒョンもサイムダンも目の付け所が良かったと言えます。

また、六矣廛は「イ・サン」「客主~商売の神~」「オクニョ 運命の女(ひと)」など、さまざまなドラマに描かれています。


来週は3月7日(火)更新!
【11話&12話】のキーワードをご紹介します。
お楽しみに!

Text:青島昌子(ライター、韓国語翻訳家) 
1990年代に韓国に留学。帰国後は翻訳、通訳として活動。韓流ブームとともに執筆活動に入る。翻訳書「スノーキャットのひとりあそび」(二見書房)共訳「韓国の歴史を知るための66章」(明石書店)「美男<イケメン>ですね フィルムブック」(キネマ旬報社)など。得意分野の本格時代劇を中心に、DVDオフィシャルライターとして「龍の涙」「ケベク」「チャン・オクチョン」「お願い、ママ」など、多数の作品に参加。

「師任堂(サイムダン)、色の日記」©Group Eight