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今週のキーワード

KNTVでの日本初放送に合わせて、毎週放送された2話分から気になるワードをピックアップ!

解説していきます。

【17話&18話】墨葡萄

墨葡萄~墨一色で描かれる豊かな実りの象徴


姉母会に出席したサイムダンは、借り物のチマを汚して困っている保護者を見かねて、長い間封印していた筆を執ります。ブランクを感じさせない力強い筆運びでチマに描かれた墨葡萄に人々は息をのみます。

これはサイムダンといえば必ず引き合いに出される実際の有名なエピソードで、宴の席で借り物のチマを汚してしまった女性のために描いた墨葡萄は人々の絶賛を浴びました。ドラマではサイムダンの画才の復活が効果的且つ感動的に描かれました。

葡萄は実りの象徴であり、西域から入って来た栽培技術の普及とともに、画題として広まりました。元代の僧、日観が葡萄図で脚光を浴びて以来、盛んに描かれるようになります。
朝鮮では中国以上に画題として広く好まれ、白磁など工芸分野の文様としても発展していきました。

サイムダンの三男で儒学者のヒョルリョン=李珥(イ・イ)は母、サイムダンの墨葡萄を絶妙であると称賛しています。サイムダンの肖像が描かれた5万ウォン札にも墨葡萄の図柄が背景に使われているので、韓国旅行の際にはぜひ確認してみてください。


来週は4月4日(火)更新!
【19話&20話】のキーワードをご紹介します。
お楽しみに!

Text:青島昌子(ライター、韓国語翻訳家) 
1990年代に韓国に留学。帰国後は翻訳、通訳として活動。韓流ブームとともに執筆活動に入る。翻訳書「スノーキャットのひとりあそび」(二見書房)共訳「韓国の歴史を知るための66章」(明石書店)「美男<イケメン>ですね フィルムブック」(キネマ旬報社)など。得意分野の本格時代劇を中心に、DVDオフィシャルライターとして「龍の涙」「ケベク」「チャン・オクチョン」「お願い、ママ」など、多数の作品に参加。

「師任堂(サイムダン)、色の日記」©Group Eight