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今週のキーワード

KNTVでの日本初放送に合わせて、毎週放送された2話分から気になるワードをピックアップ!

解説していきます。

【15話&16話】鷹狩り

鷹狩り~特権階級の象徴


鷹狩りは飼いならした鷹を放してキジや兎を捕る伝統的な狩りの方法です。

その歴史はかなり古く、数千年前のアラブ発祥と考えられています。
その後、交易を通して世界中に広がっていきました。


初めは食料確保が目的でしたが、その後は貴族の娯楽として人気を集めました。現在では自然と親しむ、自然保護の一環として60か国以上で伝承されています。

韓国では歴史書「三国史記」に記述が見られ、特権階級の間で流行ったといわれます。高麗時代には鷹の飼育や鷹狩りを統括する鷹坊という部署も設置されていました。
これが朝鮮時代まで続いていきます。


日本では仁徳天皇代に鷹狩りをしたという記録があります。
徳川家康が鷹狩りを好んだのは有名で、鷹を飼育、訓練し、鷹狩りに随行する鷹匠を側近としておいていたといいます。
鷹狩りは娯楽のひとつでもありましたが、軍事訓練の一環とも考えられていました。

2010年には韓国をはじめ、モンゴル、スペイン、モロッコなど11か国が参加し、ユネスコ世界無形文化遺産に共同登録されています。


ドラマでは、フィウムダンは悪運を払いのけるという鷹を鉢巻きに刺繍してミン・チヒョンに捧げ、これを機にチヒョンの寵愛を受けてのし上がっていきます。

一方、イ・ギョムはそんなチヒョンと対決するために王を鷹狩りに誘い、魔よけとして架鷹図を捧げます。権力の行方を左右する場には勇猛な鷹の姿が相応しいといえるでしょう。



来週は3月28日(火)更新!
【17話&18話】のキーワードをご紹介します。
お楽しみに!

Text:青島昌子(ライター、韓国語翻訳家) 
1990年代に韓国に留学。帰国後は翻訳、通訳として活動。韓流ブームとともに執筆活動に入る。翻訳書「スノーキャットのひとりあそび」(二見書房)共訳「韓国の歴史を知るための66章」(明石書店)「美男<イケメン>ですね フィルムブック」(キネマ旬報社)など。得意分野の本格時代劇を中心に、DVDオフィシャルライターとして「龍の涙」「ケベク」「チャン・オクチョン」「お願い、ママ」など、多数の作品に参加。

「師任堂(サイムダン)、色の日記」©Group Eight