プロダクション

制作会社:グループエイト

 「イタズラなKiss」を手がけたのは、ソン・ビョンジュン代表が率いる制作プロダクション「グループエイト」。これまでに「ごめん、愛してる」「宮~Love in Palace」「花より男子~Boys Over Flowers」といったドラマを大ヒットさせ、社会現象を引き起こすほどの影響を与えてきた。いまや韓国トレンディドラマを牽引する存在で、日本の韓流ドラマファンにも知られるブランドとなっている。日本では「宮」「花より男子」が大ヒットした影響で、“胸キュンラブコメディの制作プロダクション”としてブランド化されつつある。
 グループエイトの強みは、放送局や視聴者に媚びない斬新な発想力。時代の先を行くテーマを取り上げ、人気脚本家やスターに頼らない制作姿勢が特徴だ。とくにキャスティングでは、役柄のイメージを重視し、大スターではない俳優であっても主演に大胆に抜擢。その結果、「ごめん、愛してる」ではソ・ジソブが一気にブレイク。さらに、「宮」のチュ・ジフン、ユン・ウネ、「花より男子」のイ・ミンホ、キム・ヒョンジュンといった、演技経験の浅い若手たちも一躍人気スターの座へと押し上げた。以前は、若手が主役にキャスティングされると視聴者からの反発も大きかったが、今では「どんな新人が起用されるのか」という期待のほうが高くなっているほど。  韓国では、グループエイト作品のファンも多く、ソン・ビョンジュンがプロデューサーを務めた「タムナ~Love the Island」は放送回数が当初の予定より縮小されたが、これにファンが反発。約6,000人のファンが「お金を先に払うから完全版DVDを作ってほしい」と要請し、完全版が発売されたというエピソードもある。
 本作は、「宮」「花より男子」「タムナ」に続く、大ヒットマンガのドラマ化。「花より男子」と同様、日本のマンガが原作、日本と台湾でドラマ化されいずれもヒットしているコンテンツだけに、これまでに培われた企画力と創造力をふんだんに活かされ、クオリティの高い作品になっている。まさに原作マンガから抜け出したかのような主役キム・ヒョンジュンの起用にも、グループエイトならではのキャスティング力が発揮されている。

【グループエイト代表作】

02年SBS「明朗少女成功記」
※最高視聴率44.6% 02年の最高ヒット作
03年KBS「ボデイーガード」
※最高視聴率30.6%
04年KBS「ごめん、愛してる」
※05年百想芸術大賞最優秀作品賞受賞
06年MBC「宮~Love in Palace」
※最高視聴率28.8% 06年上半期最高ヒット作
MBC「ファンタスティック・カップル」
※06年MBC最優秀ドラマ受賞
07年MBC「宮S~Secret Prince」
09年KBS「花より男子~Boys Over Flowers」
※最高視聴率35.5% 09年最高ヒット作
MBC「タムナ~Love the Island」

スタッフ

監督:ファン・インレ

監督:ファン・インレ1954年生まれ。77年にMBC TV制作局に入り、独特の演出力で注目を集める。95年の「恋愛の基礎」で第32回百想芸術大賞TV部門作品賞を受賞。実力を認められ、97年には『花を持った男』で映画監督も務めている。06年の「宮~Love in Palace」の大ヒットで一躍脚光を集めた。その後も「宮S」「美賊イルジメ伝」と話題作で手腕を発揮。韓国ドラマ界でヒットメーカーとして高く評価されている演出家のひとり。

【代表作】

06年MBC「宮~Love in Palace」
07年MBC「宮S~Secret Prince」
08年MBC「美賊イルジメ伝」

脚本:コ・ウンニム

1972年生まれ。放送作家として活動後、映画の脚本家としての活動をスタート。00年に初の脚本作品『バンジージャンプする』が大ヒットし、青龍映画賞、大鐘賞脚本賞を受賞。韓国映画界の期待の新鋭として踊り出た。その後、ドラマの脚本でも活躍。数々の話題作を手がけ、人気を得ている。

【代表作】

01年映画『バンジージャンプする』
02年映画『アー ユー レディ?』
03年SBS「初恋」
08年MBC「僕にもよくわからないけれど」
09年MBC「紅の魂」

原作者:多田かおる(漫画家)

1960年9月25日、大阪府寝屋川市生まれ。77年に「琴美の婚約者」で第3回別冊マーガレット新人長編まんが賞佳作を受賞。同年「キッスの代償!?」で漫画家デビュー。代表作はテレビ朝日系でアニメ化もされた「愛してナイト」や、吉川ひなの主演にて映画化された「デボラがライバル」など。「イタズラなKiss」は、作者の作品の中で最も長い連載となるほど人気を得たが、99年3月11日急逝(享年38歳)し、未完のまま連載が終了した。