敵であるはずの皇帝に恋してしまったヒロインが巻き起こす、軽快で愛らしいラブ史劇「皇帝と私の秘密～櫃中美人～」が、4/2待望のDVDレンタルがスタート。（セルDVDは4/9より発売開始）本作で初の皇帝役に挑んだヴィック・チョウに、本作について話を聞いた。

前編「言われるままではなく、自分の意思で演じる」：2019.4.1 公開
後編「華麗で極めてロマンティックな風格」：2019.4.2 公開

【プロフィール】
ヴィック・チョウ ＜周渝民＞
1981年生まれ、台湾出身。愛称・仔仔（ザイザイ）。「流星花園～花より男子～」に花沢類役で出演し芸能界デビュー。代表作は「山田太郎ものがたり」（01）、「戦神～MARS～」（04）「ブラック＆ホワイト」（09）などドラマ・映画共に多数。

「皇帝と私の秘密～櫃中美人～」公式サイト　

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―　本作への出演の経緯や決め手を教えてください。

時代劇への出演について、他の役者さんの体験を聞いたことがありました。時代劇のメイク（衣装、化粧、ヘアスタイル）は現代劇以上に細心の注意を払い、工夫も必要です。もちろん時間もかかります。ちょっと大変ですよね。

特に暑い時期の撮影は私にとっては大きな試練です。私は暑さに弱く、汗をかきやすいので。なので以前は、時代劇への出演に少し抵抗があったんです。ですが熟慮を重ねて、もっと様々なジャンルの作品に出演すべきだと考えるようになり、出演することになりました。


―　李涵を演じるにあたり、演出家や脚本家から何かアドバイスはありましたか？

李涵というキャラクターに対し、脚本家がいろんな感情と立体感を与えてくれました。そして監督は、私たち役者に自由に表現できる環境を用意してくれました。そのおかげで、役者同士の間でクリエイティブな火花(アイディア)を咲かせることが出来ました。

また、監督、脚本家だけでなく、美術監督や衣装デザイナーが、李涵という人物にそれぞれクリエイティブな発展を与えてくれました。武術監督も一つ一つの動作を指導してくれてました。そうやってたくさんの方々が李涵というキャラクターを一緒に作り上げてくれ、すごく助かりました。




―　ヴィック・チョウさんから見た李涵はどのような人物だと理解して演じられましたか？李涵を演じるにあたり意識されたことはありますか？

皇帝を演じるのは初めてだったので、この役に専念しました。彼の考え方や礼儀をかみしめながら、脚本を読みましたね。

李涵に感心したところは、彼の性格や聡明さ、善良さと正義感です。皇帝という国のリーダーとして、彼は上手に人を使います。友達としても、彼は寛容であり正義感もあります。李涵の身の回りには、彼を陥れようとする人や物事がたくさんあります。でも頭がよく柔軟性もある彼は、いばらの道を切り開いて進むことができました。尊敬します。


―　李涵を一番表していると思うシーンや台詞はありますか？

皇帝としての李涵は、親切で上品ですが、宦官に対しては計算高い人間に変わります。親友に対しては、情熱で正義感を持ちます。そして愛に対しては、一途な男でした。

花無歡（ハン・ドン扮）に向けたこのようなセリフがありました。「どんな誠意を持ってしても、彼の命と尊厳には匹敵しない」。李涵が人情と義理のある男に感じました。

李涵というキャラクターは、役者が自由に表現できる空間があるキャラクターでした。李涵が意思をもって自分の人生を生きていたように、私も単に言われるままではなく、自分の意思をもって彼を演じるよう意識しました。




―　李涵の周りには何人かの女性が登場します。彼女たちへの想いをどのように理解し、演じ分けましたか？

李涵は情が深い人間です。妊娠中の徳妃と、そばにいてくれる楊賢妃に対しては、感謝と理解の気持ちを持っています。胡飛鸞に対しては、愛情というより魅惑の果実の効果に左右されている（笑）。そして好きな黄軽風に対しては大切に想う気持ちを大切にし、演じました。




―　ヒロイン黄軽風を演じたフー・ビンチンさんとの共演はいかがでしたか？撮影時に、印象に残っているエピソードがあれば教えて下さい。

フー・ビンチンさんは、すごく真面目な役者です。演じながら、まるで2人の間に暗黙の了解ができていたようでした。

彼女が出っ歯をつけて、顔全体にソバカスをつけて演じるときがありますよね。あのシーンの彼女がものすごくキュートで。僕ら共演者はその愛らしさに、もう我慢できず何度も笑ってしまい、NGを連発してしまったことがありました（笑）。





＜後編へつづきます＞


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