Cinem@rt エスピーオーが運営するアジアカルチャーメディア

連載

【シネマートで今やってます。vol.27】『ザ・キング』チョ・インソン×チョン・ウソン共演の成り上がりエンターテインメント!




★★今までの「シネマートで今やってます」はこちら★★



こんにちは。エスピーオー宣伝担当Yです。

3月に入り、急に暖かい日が増えてきましたね。周囲を見るとマスク姿の方が多くて、インフルエンザがまだ流行っているのかと思ったら、ほとんどの方は花粉症がひどくなってきたと・・・。花粉症の方にとっては、少しスッキリしない毎日が続いているかもしれませんが、今回は、そんな気分をスキッとさせてくれる素敵なエンターテインメント作品のレビューコラムをお届けしたいと思います。



チョ・インソンとチョン・ウソンという、どちらか一人だけでも十分なほどのイケメン人気俳優2人が競演しているクライムエンタテインメント『ザ・キング』。お金と権力を持つ1%の成功者「キング」になるため、権力に寄り添い成り上がっていく若き検事の物語です。全編通して、いろんな表情を見せてくれる実力派のキャストたちの名演に魅せられ、リアルでもあり、極上のエンターテインメントでもある痛快な一作でした。



まず、一人目のイケメン俳優チョ・インソンですが、彼はこの作品で一番いろんな姿を見せてくれました。どこか完ぺきではないところから権力へ憧れ、権力に取り込まれ、悪に染まっていきながら、苦悩し、葛藤し・・・そんな人間味あふれる役柄をとっても魅力的に好演しています。



TVドラマではヒット作「大丈夫だ、愛」への出演がとっても強く印象に残っているので、そんなに久しぶりな気がしていなかったのですが、その「大丈夫だ、愛」からも3年以上経ってしまっていたんですね。
しかも、映画ではなんと入隊前の作品となる『霜花店(サンファジョム)運命、その愛』以来8年ぶりという久々のスクリーン復帰でした。『霜花店』は近衛隊長としてかなり凛々しい役柄でしたが、チュ・ジンモ演じる王からの寵愛や王妃との衝撃の三角関係など、チョ・インソンの体当たりでの演技は今でも強く残っています。

『霜花店(サンファジョム) 運命、その愛』
c2008 Showbox/Mediaplex,Inc.,United Pictures&OPUS Pictures. All Rights Reserved.


そんな『霜花店』から8年の時を経て、より魅力的になったチョ・インソンが、成熟した演技力で演じている主人公パク・テス。
家が貧しく、ケンカばかりしていた高校時代、腕力の強い人までも跪かせる権力を持った検事に出会い、猛勉強の末にソウル大学に進学、遂には司法試験にも合格し検事となります。高校時代のちょっと明るい不良な感じがチョ・インソンにハマっていて、個人的にはツボでした。。。



その後、新人検事として地方でハードに働いている時、ある事件がきっかけで、ひたすら馬車馬のように働く99%の検事ではなく、権力を持った1%の成功者であるエリート検事ハン・ガンシクに出会います。ガンシクを演じたのがもう一人のイケメン俳優チョン・ウソンです。



大統領選挙さえも自分がのし上がっていく道具とする、極悪の限りを尽くす欲にまみれた人物ですが、チョン・ウソンが演じると、パク・テスでなくても憧れてしまいそうになるほどカッコ良くて・・・そして、あきれるほど悪でした。
そんなガンシクに出会い、テスの人生は激変します。ガンシクがどんな方法でのし上がってきたか目の当たりにし、次第に彼らと共に悪の魅力に、権力の魅力に染まっていってしまいます。



このガンシクとテスの出会いのシーンなのですが、監督に拍手を贈りたくなるほど、心が躍ったシーンがありました。チョ・インソンとチョン・ウソンがバブリーなダンスを踊り、歌まで披露しているシーンがあるんですが、2人とも振り切ってます!!こんな2人今まで見たことなくて、あまりの振り切り具合に私の心まで踊ってしまいました。



1%の成功者たちのバブリーさ、悪賢さ、そういったものを見せながら、ジワジワとそれを糾弾しようとする人物が近づいてき・・・。と、これ以上はネタバレになってしまうので、ここで止めておきたいと思います。それにしても、この作品にはチョ・インソンとチョン・ウソン以外にも魅力的な俳優たちがたくさんいて、彼らにも魅せられてしまいました。まずは、新人男優賞を2つも受賞したリュ・ジュンヨル。



彼はテスと同郷で親友の暴力団員チェ・ドゥイルを演じていたのですが、凄かった!光り輝くチョ・インソンやチョン・ウソンの2人、そして独特の存在感を残す"超特急助演俳優"ペ・ソンウ、キム・ウィソンなど大先輩たちに囲まれながら、堂々と、そして余裕さえ感じさせる存在感を放っていた彼。正統派のイケメンではないのに魅せられます!これから、本当に楽しみな俳優の一人です。



そして、最後にもう一人。テスの妻を演じたキム・アジュン。彼女はこの作品でとってもいいスパイスとなっていたと思います。チンピラのような眼をしたテスを気に入って、まだ検事になる前に結婚したお嬢様でTVキャスターという役柄なのですが、出演シーンの分量のわりにとっても印象に残っているのはため息が出るほどの綺麗さだけでなく、見事にそのキャラクターを演じ切った演技力なのだと思います。



キム・アジュンはここ数年、立て続けに映画、ドラマに出演し、その進化した演技力、今まで以上の美しさを魅せてくれることが多くなっていて、個人的には嬉しい限りです。元々『カンナさん大成功です!』で好きになり、ずっと気にしている女優さんではあったのですが、その演技力の高さを改めて感じさせてくれたのがドラマ「ウォンテッド~彼らの願い~」でした。

「ウォンテッド~彼らの願い~」
(C)SBS


誘拐された愛する息子を助けるため、犯人からのミッションをクリアする様子を生放送していくことになる女優という難しい役どころを、母としての想い、人としての想いを繊細に表現し、芯のある素敵なヒロイン像で見事に演じきっていました。その彼女の姿がまだ目に焼き付いている中、本作でもまた違う魅力ある姿を見せてくれて、ますます好きになってしまいますね。

そんな豪華なキャスト陣の魅力を余すところなく引き出し、そして現代社会の権力の不条理さをリアルに描きながらも、それを痛快なエンターテインメント作品に仕上げたハン・ジェリム監督にもう一度拍手を贈りたいです!!

チョ・インソン&チョン・ウソン好き、韓国映画好きならもちろん、イケメン好き、美女好き、個性派俳優好き、あらゆる方に観てほしい一作です!花粉症で何だかスッキリしないという方、痛快なこの作品でスッキリした気分を味わってみてはいかがでしょうか――。



映画『ザ・キング』は3月10日(土)よりシネマート新宿、シネマート心斎橋ほかにて全国順次公開中です。

========

▽『ザ・キング』予告編



キャスト:
チョ・インソン「大丈夫、愛だ」 チョン・ウソン『アシュラ』 ペ・ソンウ『インサイダーズ/内部者たち』 
リュ・ジュンヨル「恋のスケッチ ~応答せよ1988~」他

監督:ハン・ジェリム『観相師-かんそうし-』

2017年/韓国映画/134分/カラー  
提供:ツイン、バップ/配給:ツイン

『ザ・キング』公式サイト:http://theking.jp/

c 2017NEXT ENTERTAINMENT WORLD & WOOJOO FILM All Rights Reserved.



エスピーオー宣伝スタッフY
韓国映画・韓国ドラマを好きになってから16年以上
時代劇からラブコメディまでジャンル問わず全般的に観ている

記事の更新情報を
Twitter、Facebookでお届け!

TOP