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レポ#2|あなたのもとに韓国ドラマが届くまで<出張編>@韓国文化院




★★今までの「あなたのもとに韓国ドラマが届くまで」はこちら★★



今回の「あなたのもとに韓国ドラマが届くまで」は番外編!
4月12日、東京・四谷にある韓国文化院で行われたイベント「あなたのもとに韓国ドラマが届くまで<出張編>」の様子をお届けいたします。

#1:2017.5.8更新
#2:2017.5.9更新

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MC:
では、これからは後半戦。このお三方で「師任堂(サイムダン)、色の日記」(以下、「師任堂~」)について、2つのトークテーマでお話しいただこうと思います。まず1つめは「師任堂~」の一番の目玉"イ・ヨンエ"についてお話しいただきましょう。

「師任堂~」はイ・ヨンエさんが「宮廷女官チャングムの誓い」(以下、「チャングム」)以来13年ぶりに復帰された作品でしたが、皆さん、いかがでしたか?

森丘:
女優さんなので、大ファンという方もいらっしゃらないかと思いますが、お嫌いな方もいないような、そういう女優さんですよね。
やはり「チャングム」以来の出演作なので、あの美貌をキープされているのか、気になる方も多いと思います。我々はすでに「師任堂~」を視聴済ですが、本当にイ・ヨンエさんはキレイです。保証します。


落合:
オーラが違いますよね。体からにじみ出る光みたいなものがあるような気がします。
映像がキレイというのは勿論あるんですが、イ・ヨンエさんからもオーラが見えるようでした。




森丘:
彼女だけ自然に発光してますよね(笑)。

先程もお話しした通り、このドラマはテレビ放送される1年半前に権利を購入していたのですが、すでに撮影が一部始まっていたんです。

2015年の12月頃に撮影現場取材に行ったんですが、イ・ヨンエさんはご主人と双子のお子さんを連れてきていまして。
同じホテルに長期滞在して、家族と共に過ごす時間を大事にしていました。しっかりと働く時間を決めいたというのが印象的でした。

韓国ドラマは昼夜問わず撮影することが多いのですが、彼女はそういった撮影の仕方はしていませんでした。
それが事前制作のメリットだと思います。

事前制作についてもう少しお話させていただくと、韓国ドラマは撮影している最中に、放送も始まるというのが普通です。視聴者の方の反応を見ながら、視聴率を上げるために話の内容を変えたり、微調整をすることもあります。

最近は、おそらく中国で同時配信することを意識して、事前制作の作品が増えてきています。

中国では、ドラマが完成したらすぐに配信出来るわけではなく、配信される前に"センサーシップ"という厳しい審査があるんです。
しかもその"センサーシップ"を通すためには、事前の作品完成はマスト全話分の映像を中国に提出し、再度編集を行い、韓国の放送と合わせて配信する、という流れなんです。海賊版を防ぐという意味もあります。
韓国側も、中国からの高い権利料で制作費の大部分をカバーしています。

「師任堂~」も制作前段階で、日本と同じタイミングで中国にも権利が売れていたのですが、中国での"センサーシップ"を待たねばならず、なかなか放送が出来ませんでした。

しかし、全てを事前に撮影できるので、俳優にとってはスケジュールが組みやすいと思います。
同じ事前制作で作られた作品では、「太陽の末裔」が最近の成功例ですね。事前に撮影し、中国でも同時に配信が出来て、中国と韓国で大ヒットを収めたという一番美しい事例でした。ちょっとイ・ヨンエさんの話からズレてしまいましたが...。


MC:
「師任堂~」はそんな紆余曲折があった作品なんですよね。
では、その「師任堂~」でイ・ヨンエさんが1人2役に挑戦していることについてはいかがですか?



栗田:
この作品は、朝鮮時代と現代が並行して展開していくのですが、まずイ・ヨンエさんの美しさには、私もびっくりしました。年相応に時は経っているけれど、美しさも保っているという、珍しいケースだと感じました。

現代のシーンではワーキングマザーの役で、活動的で自分の意思を貫くキャラクターなのですが、時代劇のシーンでは優しい、子供を守る母っていう面を見せていて。こういう複数の異なる表情を見せられるのは、イ・ヨンエさんならではですよね。





落合:
現代にいったり、過去にいったり、という作品は最近の流行なのか、結構多いですよね。複雑に物語が展開するものも多いので、「今はどこの話やってるの?」とわからなくなる方も多いと思います。私も初めはそう思ったんですが、「師任堂~」は違和感なく見ることができました。
他の作品も見ている私が言うので、間違いありません。

演出がすごく上手く出来ているんですよね。現代から過去に戻るシーンがスムーズなんです。時代を行ったり来たりするシーンも当然あるのですが、すごく見やすくて。よくある作品とは違います。さすが、世界的なヒット作を多数排出しているグループエイト(※)が制作した作品だなと思いました。

※グループエイト
「師任堂(サイムダン)、色の日記」を制作した制作会社。今までも「宮~Love in Palace」をはじめ「花より男子~Boys Over Flowers」「イタズラなKiss~Playful Kiss」など大ヒット作を生み出し続けてきた。




栗田:
タイムスリップともちょっと違うんですよね。過去のシーンでは過去の出来事、現代のシーンでは現代の出来事が交互に流れていて、それを交互に見せていくという構成なので、リンクのさせ方も面白いですし、見やすいですよね。


MC:
ありがとうございます。イ・ヨンエさんのお話から、中国のドラマ事情まで、かなり広くお伺いすることができました。

では、2つ目のトークテーマは、こちらも本作の大きな見どころ、"ソン・スンホン"です。ではトークを始める前に、この映像をご覧ください。





今ご覧いただきました映像は「師任堂~」の胸キュンシーンを集めた予告編<純愛バージョン>です(※)。
さて、本作では見守り系男子イ・ギョムを演じられたソン・スンホンさんはいかがでしたか?

※この予告編<純愛バージョン>は、イベント会場でのみ先行公開されました。




森丘:
私も数々の韓国ドラマを見てきましたが、ここまで見守り系な男子は初めて見ました。しかも時代劇で、です。
20年間サイムダンをずっと想いつづけているという設定なので、年齢も30代後半なんですよね。よくそれだけ長い時間、想いが続くなというのもあるんですが...(笑)。

このイ・ギョムというキャラクターは、サイムダンの危機にまるで足長おじさんのように必ず現れるんです。韓国ドラマ史上稀に見る献身的な男性です。
その献身的な愛に、最後は泣いてしましました。



栗田:
本当に心はいつまでも少年なんですよね。少年の頃に好きだった女の子を20年経っても忘れられないでいるという男性なんですが、キスシーンや極端なスキンシップがあるわけではないんです。でも、手を握るとか肩を抱くシーンひとつで、こんなに胸キュンさせられるのかと驚きました。

実は私は、今までのソン・スンホン作品の中で一番グッときたのが、「師任堂~」のイ・ギョムでした。



落合:
今まで、なかなか見守り系男子が主人公になることは無かったんですよね。「俺についてこい!」みたいな主人公がいて、二番手がヒロインのそばで見守っている、みたいな作品が多いと思います。
それが今回は主人公になっているので、見ているともどかしいこともありました。


MC:
見守り系男子談議が盛り上がってまいりましたが、お時間がかなり迫ってまいりましたので、以上でイベントは終了させていただこうと思います。
最後に森丘よりご挨拶をさせていただきます。


森丘:
ソン・スンホンさんがお好きな方はもちろん、そこまで興味がない方も、見ていただけるとイメージが変わると思います。
実際、私もそうでした。

ソン・スンホンさんが出演しているということはこの作品を購入する要素の1つではありましたが、これだけの作品でしたら、ソン・スンホンさんが出演していなくてもそれなりの規模感になったと思います。でも彼が出演したことによって、更にこの作品の深みが増しています。

やはり韓国ドラマの魅力は、見た後に何かしら家族や友達に話したくなることだと思うんです。この作品も間違いなく誰かと共有したくなる要素がいっぱいあります。

是非「師任堂~」が皆様にとって、誰かと共有したくなるような作品であることを願っています。楽しんでご覧いただければ幸いです。

MC:
本日はありがとうございました!

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●予告編





●ブルーレイ&DVD情報

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